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HIECCブログ「であい」
2024/2/16/
令和5年度海外派遣事業

道内企業のグローバル化を支援するため、企業等から5名の参加を得て8日間の日程でシンガポール及びベトナムを訪問し、道内進出企業や現地大学、日本語学校等の視察を行うとともに現地で活躍する関係者との意見交換を行いました。以下、主な訪問先と概要について紹介します。

 

○シンガポール

JETRO訪問(1/15)

担当者より、シンガポールの経済概況と日系企業の進出動向についてお話を伺いました。

シンガポールでは近年、年2~3%のGDP経済成長率を達成(2023年は1.2%)、主な産業はサービス業と製造業となっており、特に製造業のうち48.5%は半導体を代表とする電子分野とのこと。

海外進出にあたってはアジアのビジネス拠点として政治・社会的安定性や英語が公用語であるメリットがある一方、物価高により駐在員等のコスト増が課題となっているとのことでした。

北海道ASEAN事務所訪問(1/15)

担当者より、北海道事務所の活動内容についてお話をいただきました。昨年11月にベトナム・ハロン湾で開催された「北海道フェスティバル」の紹介や道内自治体の旅行展の出典協力などを通じて、道では食と観光の分野でアジア市場の販路拡大に重点的に取り組んでいるということでした。

Grafunkt社訪問(1/15)

代表よりカンディハウス旭川(家具メーカー)との海外パートナーシップの状況についてお話をいただきました。旭川家具は高級なジャパンブランドと品質が高く評価されており、中~高所得層に非常に人気があるとのことで、同店はシンガポールで一番の売り上げがあるとのことでした。海外パートナーシップについて意見交換を行い、代表からは国際的な視野を持って自社のブランド力を高める必要があるとのアドバイスなどもいただきました。

クレアシンガポール訪問(1/15)

担当者より、シンガポールでの民族融和政策などについてレクチャーをいただきました。2023年シンガポール総人口591万人のうち、外国人の割合が約30%(177万人)永住者が9.1%(54万人)となっており、民族構成も中華系74%、マレー系13.5%、インド系9%、公用語も英語・中国語・マレー語、タミル語となっている。このため公営住宅の入居者民族比率調整やコミュニティ組織の編成などさまざまな民族融和政策が行われてるとのことでした。

日星文化共生訪問(1/16)

院長と学長より、同協会で運営している日本語教室の運営状況についてお話を受けました。シンガポールではアニメなど日本文化に興味を持っている学生が多く、毎年2千人以上が入学しほぼ毎日日本語教室を開催していること、行政などの補助金に頼らず、授業料のみで運営を行っているとのことでした。また日本文化紹介のイベントやお祭りを開催し多くの参加者に喜ばれているとのことでした。

IR施設視察(1/16 13:00~17:00)

自治体国際化協会のアテンドにより、IRに関して、遊園地と一体となったファミリー向け施設(セントーサ島)、ショッピングモールやホテルとの複合型リゾート施設(マリーナベイサンズ)を視察しました。外国人客の入場チェックの厳格化や、外国人観光客の入場料を無料としている点など説明をいただきました。賭場としての暗いイメージではなくレジャーの一環として、観光客に好意的に受け入れられている印象がありました。

 

○ベトナム

ベトナムサッポロ訪問(1/18)

社長より、サッポロビールの進出状況についてお話を伺いました。同社は2012年に進出し、国内産やハイネケン・タイガーなど外資系が中心の市場の中でサッポロブランドの構築に取り組んでいるとのこと。現地社員の採用や採用後の研修、労使交渉などについて意見交換を行いました。午後からはホーチミン市より40kmほどにあるロンアン工場を見学させていただき、工場長の人材管理などについてもお話を伺いました。

日越工業大学訪問(1/19)

ベトナム最大規模の私立大学であるホーチミン市工業大学(HUTECH)を母体とし、2015年に開業した大学。副学長より、同校の教育方針などについてお話をいただきました。

同校では、電子・情報・経営学・ホテルマネジメントなど16のコースを学科を有し、日本語教育と日本のものづくりの方法を教育に取り組んでいるとのこと。また日本との連携によりインターンシップに力を入れているとのことで、インターンシップなどについて意見交換を行いました。

ベトナム日本人材開発インスティチュート(VJCC)訪問(1/19)

日本とベトナムの両国政府合意のもと。JICAと外国貿易大学が協力し設立された国際人材育成機関。JICA専門家より、ベトナムの経済概況などについてお話を伺いました。

昨年度ベトナムの一人あたりGDPは4,200$で、これは日本では1970年代にあたるが、一方でスマホ・ネット普及率は日本と同程度、また経済成長質8%、人口増加も2030年まで続くなど、さまさざまな発展可能性を持っているとのことでした。同協会では、日本式の経営を学ぶ「経営塾」を開講、年間120名の経営者を養成し、人脈や国内外の企業とのパートナーシップ構築を行っているとのことでした。道内企業からもこれら人脈を活用したパートナーシップについて意見が交わされました。

エスハイ訪問(1/19)

日本語教室を持つ国内最大規模の人材送り出し機関。日本語教室の見学や学生との交流を行いました。また副学長より同社の活動内容についてお話をいただきました。

同社では業種別による日本語教育から送り出し先のマッチング、また送り出し後も日本支社との連携によるサポートなど一環した体制により、ミスマッチを防ぎ実習生が安心して活躍できる環境づくりを行っており、受入企業からも高い評価を受けているとのことでした。また校舎をつくる際にはJICAからの融資も受けたとのことでした。

クレアシンガポール訪問

両地域の文化交流について意見交換(星日文化協会)

Grafunkt社の社長と

シンガポールにて

サッポロビールにて(サッポロベトナム)

インターンシップについて意見交換(日越工業大学)

日本語教室見学(エスハイ)

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