事業報告

 

 平成25年1月11日に寺島文庫塾1階ミネルバの森(寺島文庫塾 アジア・ユーラシア研究会Terashima Bunko Society for Asia-Eurasia Studies 塾長 寺島実郎)にてアジア・ユーラシア研究会(http://terashima-bunko.com/minerva/bunko-juku/990-aes-intro.html)があり、吉村研究員が昨年の現地調査を基にした「モンゴル経済と日本企業」を報告しました。当日使用したパワーポイント資料を掲載します。

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2013.02.14

※2013年2月14日付の北海道新聞朝刊10面に載ったコラムに、加筆しました。

 東欧のチョコ工場が見せる行動力

 

 今日はバレンタインデーだ。今から10日ほど前、ある東欧の高級チョコレートメーカー幹部が東京・銀座の百貨店を訪れ、商戦でにぎわうお菓子売り場の様子をじっくり観察していた。品揃え、価格帯、客の動き方。1年後の日本本格進出をにらんだ市場視察である。工場があるのはEU(欧州連合)の東端、総人口わずか220万人のラトビア共和国だ。首都リガから初来日した女性経営者に話を聞いた。

 

 高級チョコブランド「エミルス・グスタフス」は日本では知られていないものの、ヨーロッパ、特に北欧の愛好家の間では人気銘柄という。色とりどりの乾燥ベリーをチョコに合わせた独特のデザインが特徴で、すべて、女性従業員20人が手作りする。大量生産しないことを一つの売りに、スウェーデン、ドイツ、ロシアなど8カ国に出荷中だ。

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 なぜ20人の会社が世界に出る必要があるのか。「その従業員数なら国内市場だけでやっていけるでしょう?」と聞くと、経営者は「それはリスキー」と即答した。曰く、小さな国内市場のみに頼ると、ひとたび景気が悪化すれば経営に大打撃を受けてしまう。「私たちのような小さな国の小さな会社が生き残るには、外国との取引が重要」と言う。

 

 10年の歴史を持つこのブランドが外国市場に出始めてから、実はまだ4年ほどだ。だが、2012年の決算では輸出の割合は6割に達する。国内を含む全売上高は、前期比で10%強伸びる見込みという。不景気のEU圏でこの成長が可能なのは、販路開拓のために8000km離れた外国にも足を運ぶ行動力があってのこと。近い将来には、輸出を9割まで高めたいそうだ。

 

 バルト3国の真ん中・ラトビアは、実は北海道と縁のある国だ。旭川市に名誉領事館があるほか、上川郡の東川町がラトビアの町と姉妹都市提携を結び、交流を続けている。

 

 人口数百万の地元から、食分野で世界へ。東欧の小さなチョコレート工場に学ぶ点は多い。

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 「写真提供:エルミス・グスタフス」

参考:

エミルス・グスタフスの公式サイト

http://www.gustavsgifts.com/eng/

日本版 http://www.emilsgustavs.jp/

 

2012.12.27

ロシア極東ハバロフスクでの「北海道 寒冷地技術セミナー・商談会」(2012年10月17日)

 

 北海道は2012年10月17日、ロシア極東の中核市ハバロフスクにて、道内寒冷地技術・製品についてのセミナー・商談会を開催した。同市で道がビジネス関連イベントを開くのは初めて。対ロシアではサハリン島(サハリン州)との交流が長く続いているが、これと並行して、成長著しい大陸部との結びつきも深める狙いがある。事業は社団法人北海道未来総合研究所および公益社団法人北海道国際交流・協力総合センター(HIECC)が受託。以下、商談会当日の様子を報告する。(文責:HIECC研究員・吉村)

 

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 市内中心部のオフィスビル2階にある、ハバロフスク日本センターの大会議室。朝から降り続く雨にもかかわらず、北海道のセミナー開始時刻の午前10時が近づくにつれ、コート姿のロシア人参加者が続々と入ってきた。

 

 集まったのは主にハバロフスク地方の建設業界、行政、経済団体の関係者で、現地の地方政府などによる事前PRが有効に働いた。用意していた60席が参加者でびっしり埋まり、定刻通りにセミナーが始まった。

 

 冒頭に北海道側から高原陽二副知事、喜多龍一道議会議長が挨拶し、日露交流の意義などを説明した。ロシア側からは極東商工会議所のヴォストリコフ会頭がスピーチし、「当地と気候の似た北海道の技術プレゼンテーションは皆様にとって有意義」と強調した。

 

 セミナーは、北海道の概要説明から始まった。位置や冬季の状況、住宅・道路の実態について、写真を多用したプロジェクター資料で解説。必ずしも北海道に詳しいとは言えないハバロフスク地方の人々に、生活環境の共通性と違いを伝えた。

 

 メーンは、道内企業が自社の技術や商品を売り込む直接のプレゼンテーションだ。登壇したのは次の8社(代理発表含む)。ロシア語に訳されたスライド資料を使い、通訳者を通して各々10分前後のプレゼンを展開した。

 

・青井商店(旭川市):作業用手袋各種

・ノースプラン(札幌市):防風防雪板

・りけん(札幌市):水道下水用・保温二重管

・北友(札幌市):金属サイディング(外壁)

・三協立山/三協アルミ社北海道支店(札幌市):折板カーポート屋根

・北海道ゴム工業所(由仁町):融雪マット

・オノデラ(旭川市):建設機械用アタッチメント

・三井化学産資札幌支店(札幌市):給水給湯配管システム

 

 どの商品・技術もロシアの厳寒期にも対応できることをうたっており、熱心にメモを取りながら聞き入るロシア人参加者の姿も見られた。

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 会場は人で埋まり、地元マスコミ3社がテレビカメラを持ち込む盛況だったが、道はテレビCMなど経費が高くつくマス広告は出していない。現地での集客は、ハバロフスク地方政府や極東商工会議所、日本センターの全面協力による部分が大きかったと言える。

 

 特にハバロ地方政府と道は、サハリンや札幌で毎年開く経済協力会議を通して長く接点があったため、今回のイベントでも管轄地域の建設業者に政府が直接PRするという協力を得られた。また、ロシアが夏休みシーズンに入る前に道側の事務方が現地に赴き、経済団体や企業を訪ねて協力、参加を働きかけたことも背景となったと見られる。

 

 プレゼンは正午過ぎに終了。昼休みを挟んで、午後2時から企業ごとの商談会に入った。2部屋に分かれ、1テーブル1社でそれぞれに通訳者がつく。事前申し込みの他にも飛び込みの面談希望者が相次ぎ、時計の針が4時を回るまで会は続いた。参加したロシア企業は22社、商談会実施件数は46件だった。

 

 昼の時点で参加者にアンケートをとったところ、21社から回答を得られた。セミナーの感想として、「大変有益だった」「有益だった」との回答が9割を占めた。理由には「コスト削減につながる技術が紹介された」「日本企業と知り合う契機になった」などの言葉が並んだ。

 

 日本(北海道)企業との協力関係を築く希望があるかどうか尋ねたところ、「ある」が95%で、道内企業に向けられる期待の高さが明らかとなっている。関係を築きたい理由としては「高品質だから」「故障しにくいから」「情報交換をしたいから」などの回答が目立った。

 

 地方自治体が外国で催すPRイベントでよく見られるのは、域内産品を幅広く募るために農産品もあれば雑貨も工業品も、といった具合でテーマが定まらず、現地業者の関心を集めきれない事態だ。しかし今回のセミナー・商談会は、北海道から売り込む商品を「建設関連の寒冷地技術」に絞り込み、建設業界の実務者を招いた。

 

 ハバロフスクではソビエト時代の建築物の老朽化が進み、市内は今まさに住宅建築ラッシュのさなかにある。冬季はマイナス30度を下回るこの地方は、北海道の寒冷地技術を生かせる可能性がある市場。今回の道側のイベント事務局は、「ハバロフスクへの売り込みを戦略的にとらえて、継続的に取り組むことが重要になりそうだ」と話している。

北太平洋地域研究事業 

① 中国・北海道経済交流会議

中国社会科学院世界経済・政治研究所及び北海学園北東アジア研究交流センターと連携して第9回会議を中国において開催予定であったが、諸般の情勢に鑑み延期することとした。

 

② ロシアビジネスセミナー

他団体と連携し、対ロシアビジネスに関するセミナーを開催した。

・  帯広・旭川ロシア進出セミナー    6月18日(月)~19日(火)

日ロBizサポートネットワークとの共催

・  実例に学ぶロシア進出セミナー   8月1日(水)

日露ビジネスジャーナルとの共催

・  2012ロシアビジネスセミナー        8月6日(月)

「ロシア極東 ハバロフスク現地調査報告」

北海道未来総合研究所等との共催(北海道受託調査事業)

 

③ 国際シンポジウム

北東アジアの政治経済・外交関係の重要テーマについて、研究者等を招聘してシンポジウムを開催した。

第3回北東アジア国際情勢シンポジウム  1月21日(月)

「激動する韓国と北東アジア経済―北東アジアにおける新しい日韓関係を展望する―」

基調講演  多摩大学教授 金 美徳 氏

パネルディスカッション

コーディネーター  北海道新聞社元ソウル支局長 青木隆直 氏

パネリスト         多摩大学教授 金 美徳 氏

環日本海経済研究所 調査部長 三村光弘 氏

HIECC上席研究員  高田喜博

 

④ 国際情勢セミナー

国際情勢の理解に資するテーマについてセミナーを開催した。

・  講演会「ロシアの極東重視政策と日ロ経済の活性化」  4月21日(土)

NPO法人ロシア極東研に協賛

・  国際情勢セミナー「戦略なき日本―日本の将来をどう見るか―」  5月21日(月)

札幌商工会議所との共催

・  北海道グローバル化地域活性化戦略セミナー    6月19日(火)

北海学園北東アジア研究交流センター等との共催

・  「国際経済セミナー~中国・アジアの活力を取り込む~」   11月13日(火)

北海道日中友好協会等との共催


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